ガラスの曲げ加工技術!デザイン性アップに曲線を採り入れてみませんか?
ガラスのデザイン性アップに曲げ加工を採用してみませんか?ガラスに曲線を持たせることで、より美しさを追求することができます。
キラックスにはガラスの曲げ加工を専門に行う技術者たちがいます。日本に数社しかない曲げガラスメーカーとして、私たちの暮らしに関わる製品を製造し続けています。
それでは曲げガラスを使った製品には、どんなものがあるのでしょうか?ガラスを曲げる方法や、技術者たちが所属する「ガラス事業部」の特徴について、この記事でご紹介していきます。
INDEX
1. ガラスに曲げ加工をする理由は?
ガラス事業部は、愛知県小牧市と犬山市、福岡県の3カ所に工場を構えています。ガラスの曲げ加工を行うことができる老舗メーカーとして、全国各地のお客様へ曲げガラス製品をお届けしています。
では、なぜガラスを曲げる加工が必要なのでしょうか?曲げガラスの最大の魅力―それは、ガラスに曲線を持たせることで、美しさをより追求できることなのではないでしょうか。
世界遺産であるサグラダ・ファミリアを設計した建築家アントニ・ガウディは、かつてこのような名言を残しています。
「自然界には直線は存在しない。直線は人間に属する。曲線は神に属する」
「美しい形は構造的に安定している。構造は自然から学ばなければならない」
つまり、私たちは人間が生み出した直線的なものよりも、自然界に近い曲線の方がより美しいと潜在的に感じるものである、ということを表しているのです。
2.【曲げガラスの役割1】空間のデザイン性アップに曲線を
ガラスを曲げることによって美しさを表現する例として、建築業界における空間演出が挙げられます。上記のように商業ビルやオフィスビルの窓や壁面に曲げガラスを採用し、外観の美しさをより際立たせることができます。
また、自動車ショールームのカーテンウォール(取り外し可能な壁)を曲げガラスにすることで、内側に展示する自動車をより美しく魅せることができます。商店街や駅構内のアーケードに使われる屋根にも、曲げガラスが採用されています。
街の中で目にする建物に曲線を採り入れることで、美しさを演出し、見る人を惹きつける効果が生まれるのです。
3.【曲げガラスの役割2】食品や展示物の見栄えアップ!
前述した曲げガラスを採用している建物は、普段あまり目にすることがないかもしれません。しかし、私たちの身近なお店でも曲げガラスの加工品が使われているのです。
それは、ケーキなど洋菓子店のショーケースです。カラフルにデコレーションされたケーキが、ショーケースの中に陳列されているのを見ると、とても魅力的に映ります。それはケーキの美味しさや彩りを際立たせているショーケースのおかげでもあるのです。
多くの洋菓子店では、ケーキをより美しく見せるために、アーチ型のショーケースを使用しています。アーチ型のショーケースは中身をよく見せることができ、ライトアップした時の見栄えも抜群です。
精肉店や寿司ネタの冷蔵ケースにも曲げガラスが採用されており、ケースの中に入れるものの魅力を高める働きをしています。
また、アクセサリー・時計・眼鏡などの展示ケースや、家具・モダンタイプの仏壇にまで曲げガラスが採用されています。
美しさを追及するための曲げガラスは、私たちの身近なお店でも活躍し、さらに優雅なデザインを求める人たちの生活にも寄与しているのです。
4. 曲げガラスに使われるガラスの種類は
一言に曲げガラスといっても、曲げることのできるガラスの種類やサイズはさまざまです。曲げガラスの使用場所によって下記のガラスを使い分けています。
フロートガラス…平板ガラス、最も流通量が多く一般的に使用されているガラス
網入ガラス…飛散防止性に優れており、割れた際のリスク軽減に
型ガラス…ガラス面に型模様が刻まれており、表面が凸凹している
強化ガラス…フロートガラスを熱処理加工し、冷却することで強度をアップさせたガラス
熱線反射ガラス…フロートガラスの表面に金属膜を焼き付けたもので、太陽熱を鏡のように反射せることで室温の上昇を抑制するもの
ガラスの厚みは3mm~19mmまで対応可能、約30cm×30cmの小さなサイズから、約5m×2m80cmの大きな建築用ガラスまで、キラックスの工場で曲げることができます。
5. 曲げガラスの加工技術とは
ガラスを曲げる方法は大きく分けて二つ。一つ目は「熱曲げ」と呼ばれ、電気炉を使ってじっくりとガラスを曲げる方法です。
平らなガラスを金型の上にセットし、熱の力を利用して徐々にガラスを曲げていきます。熱曲げの工程で最も重要となるのは、金型の作成です。金型に沿った形にガラスが形成されていくため、金型は熱曲げの要となります。ご要望に合わせた曲げ角度を忠実に再現できるよう、職人の手作業で一つ一つの型を作っています。
温度が上がりきったところで、金型の上にセットしたガラスの曲がり具合を確認、角度調整を行います。職人たちの目視によって微調整を加えていきます。
1枚のガラスを曲げるのに、小さいもので2時間、大きいもので6時間を要します。曲げ終わったガラスは時間をかけて温度を下げ、次の加工へと移ります。
二つ目は、「ヒーター曲げ」という局所的に熱を加えてガラスを曲げる方法です。ヒーター曲げは職人二人で呼吸を合わせて行う加工方法です。局所的に熱を加え、左右が均一に曲がるようタイミングをそろえて作業を行います。
どちらかの力が強くても、どちらかのスピードが遅くても、ガラスはうまく曲がりません。長年の経験と技術者たちの絆によって、ヒーター曲げの技術は受け継がれているのです。
熱曲げ、ヒーター曲げ、それぞれの加工方法で曲げられたガラスは、キズ検査・曲げ角度の確認が行われ、断裁や穴あけなどの二次加工が施されます。そして最終的なキズ検査を通過し、出荷となるのです。
このように、曲げガラスの加工には随所に熟練の職人技が光っているのです。
6. まとめ
キラックスの曲げガラス技術について、お分かりいただけたでしょうか。曲げガラス製品は1枚からのオーダーメイドにて製造可能となっています。
「新しく建築する建物に曲げガラスを採り入れてみたい!」「デザイン性の高いショーケースを検討している」という方、お気軽にキラックス・ガラス事業部までお問い合わせください。
約60年間、曲げガラスを製造するメーカーとして高品質の商品を、自信を持ってお届けさせていただきます。