【違いがわかる】バイオマスマークとバイオマスプラマークの意味
「バイオマスマークとバイオマスプラマークって名前が似てるけど、何が違うの!?」
そんなアナタに!バイオマスマーク、バイオマスプラマークの認定協会会員である株式会社キラックスが、それぞれのマークの意味と違いを解説いたします。
この記事の前半では、バイオマスマーク、バイオマスプラマークの意味と違いをご説明し、後半ではそれぞれのマークがどんな商品に使われているのかをご紹介しています。
この記事をご一読いただければ、2つのマークの違いについて、もう悩むことはないでしょう。
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https://www.kiracs.co.jp/blog/4174/
INDEX
1. 【1分でわかる】2つのマークの意味と違い
1-1. バイオマスマークの意味
「バイオマスマーク」は、一般社団法人日本有機資源協会(通称:JORA)が認定する環境商品の目印。2006年より本格的に運用され、生物由来の資源(=バイオマス)を利用し、品質および安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している商品に使用されています。
バイオマスマークの基準は下記の通り。
- バイオマス(再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの。
ただし、生物が直接生産する貝殻等の無機性資源は含む)を含む商品であること。 - 商品中のバイオマス度が10%以上であること。
バイオマスマークのデザインは、“地球から伸びるクローバー”をイメージしたもので、矢印は大気中の二酸化炭素増減に影響を与えない性質であるカーボンニュートラルを表しています。マークの中の数字は「バイオマス度」を表示しており、10%以上から5%刻みに表示されます。
№は、商品ごとの認定番号であり、JORAのサイトで該当商品の詳細を知ることができます。
(認定商品検索ページ:https://www.jora.jp/certified_product/)
バイオマスマークはクローバーが特徴的なデザインであり、バイオマス度10%以上の製品に表示されている点がポイントです。
1-2. バイオマスプラマークの意味
一方の「バイオマスプラマーク」は、日本バイオプラスチック協会(通称:JBPA)の認定マークです。2006年より運用がスタートしたバイオマスプラ識別表示制度によって承認されます。バイオマスプラとは、再生可能なバイオマス(植物等)由来有機物質をプラスチック構成成分として所定量以上含む、バイオマスプラスチック製品のこと。一般消費者にバイオマスプラスチック製品と、既存の石油由来プラスチック製品の識別をしてもらうことを目的としています。
バイオマスプラマークには下記のような基準が設けられています。
- ポジティブリスト記載のバイオマスプラスチックを使用すること。
- 製品中のバイオマスプラスチック度が、25.0wt%以上のプラスチック製品。
- 日本バイオプラスチック協会指定の使用禁止物質を含まないこと。
当協会が定める基準をクリアし、安全性が認められた製品にのみバイオマスプラマークの使用が許可されています。
バイオマスプラマークのロゴは、Biomass Plasticの頭文字である「B」と「P」が大きく描かれているのが特徴で、製品中のバイオマスプラスチック度が25%以上であることがポイントです。
1-3. バイオマスマークとバイオマスプラマークの違い
バイオマスマークとバイオマスプラマークの意味はお分かりいただけたでしょうか。
それでは、両者の違いをまとめてご案内いたします。バイオマスマークとバイオマスプラマークの違いは大きく2つ。
①”認定する協会が異なる”
バイオマスマーク:一般社団法人日本有機資源協会(通称:JORA)が認定
バイオマスプラマーク:日本バイオプラスチック協会(通称:JBPA)が認定
②“植物由来の割合”
バイオマスマーク:バイオマス度10%以上
バイオマスプラマーク:バイオマスプラスチック度25%以上
名前の似ているバイオマスマークとバイオマスプラマーク。どちらも植物由来のプラスチック製品に表示されていますが、認定協会が異なる点と、植物由来の割合が、バイオマス度10%以上かバイオマスプラスチック度25%以上か、を抑えておけば◎!
2.どこで使われる?バイオマスマークとバイオマスプラマーク
それでは、バイオマスマークとバイオマスプラマークはどんな商品に使われているのでしょうか。ここでは、それぞれのマークが印字されている商品をご紹介していきます!
2-1. バイオマスマーク認定商品
JORA認定のバイオマスマークは、バイオマスが10%以上使用されているアイテムに表示されます。
木材をそのまま使用した机や紙、食品や医薬品などは対象外。バイオマスマークの認定商品の分野は幅広く、レジ袋や食品容器、衣料品やインキ、緩衝材、事務用品、機械の部品、園芸資材など身の回りのさまざまな製品に表示されています。
現時点でのバイオマスマーク認定商品は1,044件。分類ごとの認定数はこちら。(2021年7月27日現在)
認定商品の中で最も多いのが、物流・包装分野です。ポリ袋やゴミ袋、食品容器や洗剤・化粧品容器など、従来は石油由来プラスチックが当たり前だった製品が、少しずつバイオマス由来のプラスチックを採り入れたものに変わってきています。
近年では、バイオマスマークを取得した「バイオマスインキ」を使用した包装資材が増加しています。みなさんの身近なところにも、お菓子や食品のパッケージに印刷されたバイオマスマークがあるのではないでしょうか。
日用品では、スプーンやストロー、コップやお皿、ラップや保存用袋などが認定されています。中には、マネキンやジグソーパズルも!
一見、植物由来のプラスチックが使用されていないような製品にも、バイオマスマークが表示されるようになっており、環境配慮型の製品への切替えが少しずつ広がりを見せていると言えるでしょう。
2-2. バイオマスプラマーク認定商品
JBPA認定のバイオマスプラマークは、製品中のバイオマスプラスチック度25%以上である必要があります。
前述のバイオマスマーク同様、レジ袋や食品容器など身の回りの製品にバイオマスプラマークが表示されていますが、認定基準がより厳しいため認定数はやや少なめ。
現時点でのバイオマスプラマーク取得製品は656件。(2021年8月1日現在)
バイオマスプラマーク取得数は包装用資材の分野が最も多く、フィルムやラベル、レジ袋やゴミ袋などが数多く登録されています。食品容器やコップ、化粧品やシャンプーといった日用品のパッケージにもバイオマスプラマークが認定されています。
電子機器では、複合機やプリンターの部品にもバイオマスプラマークを取得したアイテムが使われており、私たちが普段目にする機会が少ない製品にも25%以上バイオマス由来のプラスチックが使用されているのです。
また、JBPAのバイオマスプラマーク認定を受けるためには、バイオマスプラマーク識別表示制度の会員になる必要があります。JBPA認定会員である企業のみが、バイオマスプラマークを取得することができる点もバイオマスプラマークの特徴と言えるでしょう。
3. まとめ
バイオマスマークとバイオマスプラマークの意味と違いについて、お分かりいただけたでしょうか。
バイオマスマークとバイオマスプラマークは、認定協会が異なる点と植物由来の割合を抑えておけばOK!
キラックスでは、バイオマス由来のプラスチックを使用した製品の開発・製造・販売を行っております。
すでにマークを取得済みの製品の販売はもちろん、マーク取得対象となるバイオマスの割合にて企業様オリジナルの製品を一緒に作り上げることも可能です。
環境にやさしい商品への切替えでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
※マーク取得済みのレジ袋や容器など食品包装資材のご相談は「パッケージング・システム事業部」まで
※バイオマス由来+生分解性プラスチック製品の開発製造のご相談は「商品開発部」まで